稲の穂が出る時期になるとイノシシの活動が活発になり、田んぼの中にも入ってくるようになります。イノシシが田んぼの中を歩いたり、ねころばる(福井の方言で「寝転がる」こと)ので、稲が倒されてしまいます。しかも集団で来るのでとっても困ります。
この頃の田んぼの周囲は防獣ネットにワイヤーメッシュに電気柵と、いろんなものに囲まれていて、外部から来る人には「何これ?」な光景だと思います。
こちらは電気柵。細い2、3本のパルス電流の流れる電線ですが、効果は絶大です。自然界には電気の痛みというのは無いので、動物にはよく効きます。人間でも触れると刺すような痛みと痺れで、2度と触りたくはなくなります。
電気柵の問題はこまめに草刈りをしないといけないことです。紐に草がすらえている(福井の方言で「触れる」こと)と電気がうまいこと流れないので、これだけは面倒です。
農道の周りはどこの道を通ってもだいたいこんな感じになっています。でもこれくらいしないといけないくらいイノシシの被害というのは酷いです。1週間もイノシシに通われると田んぼ1枚丸ごと稲が無くなってしまうので、準備をしておくことが肝心です。
イノシシもネズミなどと同じで自分の姿が見られないように壁に沿って行動します。川というのは外からは全く見えないので、だいたい山から続いている川がイノシシの通行路になっています。
これくらい大きな堤防でも2~3mぐらいなら器用に登ってくるので、侮れません。