3月も後半、育苗の準備でだいぶん忙しくなってきました。稲は一年に一度の栽培なので、1シーズンしか使わない機械がたくさんあります。シーズン前には機械の準備と整備は欠かせません。
3月の最後の週に1回目の播種(たねまき)をするので、毎日その準備で忙しいです。
まずは、苗を育てる育苗箱の準備から。今年は5千~6千枚ほど苗を作る予定です。密苗などを工夫して毎年苗を作る枚数を減らしてはいますが、栽培面積も増えているので、それほど毎年の負担は減りません。
苗箱は1枚700gあるので、意外と重いです。
これは育苗箱にまいた種を出芽(土から芽を出すこと)させるための発芽器のフレームです。これも育苗期間中しか使わないので、ほぼ一年間バラバラにされて倉庫で眠っています。使用前に組み立てて、最後に保温シートを掛けて完成です。
機械の準備と併せて種の準備も進めていきます。種子選別の定番になっている塩水選。自分は10年ぐらい毎年この作業をやっていますが、最初の頃はよく失敗をした思い出があります。
選別の後に温湯消毒をするのですが、この作業の間に時間を空けすぎて発芽率が異常に下がったり、バカ苗が大量発生したことがあります。種籾が水を吸い始めるので、胚の部分がゆだってしまうのかもしれません。一連の作業を30分以内で終わるようにコツをつかんでからは問題がでなくなりました。何事も経験です。