そろそろ種籾の準備も始めていきます。一番最初に植えるのは”ハナエチゼン”と”日本晴”というあまり聞き慣れない品種だと思いますが、主に外食産業向けの業務用としての用途が多いお米です。
毎年やることは一緒で、まずは種籾の選別用の塩水づくり。比重計を使って割と厳しめの比重で選別します。塩水に昨年採種した種もみを入れて、浮いてきた軽いものを取り除きます。ちなみに種もみは特別なお米ではなく、お米の乾燥後にその一部を採取しただけです。モミすりをすると食べることが出来ます。
昨年のお米はしっかりと粒が詰まっているのか、浮籾は少なめな感じがしますが、
浮いてきた籾の中身はこんな感じの玄米なので、健全な生長が望めません。なので、選別はとても大切です。
選別の後は消毒をします。いつもはお湯を使う温湯消毒ですが、”ハナエチゼン”を温湯消毒するとなぜか発芽率が極端に落ちるので、今回は薬品で消毒をします。かなりエグイ臭いと色がしています。
種籾にはいろいろな雑菌が付着しています。育苗中だけでなく田んぼに植えた後でも問題になるくらいの重大な病原菌が付着している場合があるので、消毒もきっちりと行います。地域的にいもち病やゴマ葉枯れ病が発生しやすい場所に田んぼがあるので、手は抜けません。
消毒が終わったら、数日水に漬けて発芽を促します。昨年のお米は発芽勢が全体的に悪いみたいなので、水温は少し高め、日数も長めで様子を見てみたいと思います。