EM菌というのは、乳酸菌や酵母菌、光合成細菌などをミックスしたもので、発酵肥料を作る時の種菌になります。ホームセンターなどでペットボトルに入っているものが売っています。EM菌の代わりに過去に作った発酵肥料を種菌として使うこともできます。
EM菌と米ぬかを使った発酵肥料の作り方
1.買ったばかりのEM菌は休眠中なので、栄養を与えて活性化させる必要があります。
用意するもの
- 糖蜜 1L
- EM菌 1L
- 水 8L(ぬるま湯にすると糖蜜が混ざりやすい)
これらを混ぜてポリタンクに入れ、温かい場所に置きます。日光に当たっても大丈夫です。1週間ほどで発酵して糖蜜の甘い香りから甘酸っぱいにおいにかわってきたら種菌として使うことができます。
少量で作る場合は、糖蜜:EM菌:水=1:1:8の割合で混ぜてペットボトルで作ることもできます。
ポリタンクやペットボトルのふたは閉めずに被せるだけにします。活性化してくると気体が発生するので、容器が膨らんで危険です。
2.基本の米ぬか発酵肥料作り
用意するもの
- EM活性液?200ml
- 水 20L
- 米ぬか 100kg
出来上がったEM活性液と水、米ぬかを混ぜて袋に詰め、空気を抜きます。袋に穴が開いているとそこから雑菌が入り込んで腐敗しやすくなります。
上記の割合で混ぜると全体の水分は35%前後になります。ギュッと握ると塊になって、転がすと崩れるくらいです。
袋を日光の当たらない暖かい場所に置きます。20度~35度ぐらいが適温だと思います。寒い時期は菌の活動が弱いので、暖かい時期に作ると作りやすいです。
嫌気発酵は発酵するときに熱があまり出ないので、発酵の度合いがわかりにくいです。米ぬかを乳酸菌で発酵させた場合、薄いワインのような甘酸っぱい香りがしてきます(夏場で2週間ぐらい)。その後熟成が進むと酸っぱい香りが少なくなって味噌のような香ばしい香りになります(約3ヶ月程度)。
高山農園では米ぬか、おから、油粕、カニ殻、クズ大豆、魚粉などを使って発酵肥料を作っています。種菌と水分と作り方だけあっていればいろいろな材料を使って割と簡単に作ることができます。
この作り方で作った肥料は植物の栄養となる肥料です。稲わらの分解や土壌改良で使う肥料はこちらになります。