11月にもなると今年の田んぼの作業も終わりです。秋肥料をまいた田んぼを耕起して、水を張って田んぼを休ませてやります。
今年の福井の秋はとても天気が良く、9月~11月は暖かくて過ごしやすいです。いつもの北陸地方の秋の気候というと、秋雨からの寒波到来で、あっという間に冬になるのですが、今年はしっかりと”秋”があります。
これはモミ殻に米ぬかと水を混ぜて堆肥にしたもみ殻たい肥。もみ殻には自然の納豆菌が付着しているので、菌に栄養と水をあげれば簡単に発酵が始まります。ただ、使い道がないので、屋外に野晒しで一年間放置してあります。
この堆肥が小さい生き物にとっては好物みたいで、ミミズからカブトムシまでと様々な生物が寄ってきます。だいたいはイノシシの遊び場になります。
久しぶりに掘り返してみたらカブトムシの幼虫がゴロゴロ出てきました。ハエやカブトムシの幼虫、ミミズなど土の中の芋虫系の昆虫はこういった腐食物を食べ、その排泄物が砂や粘土と混じってようやく”土”になります。人間が土づくりとして行っている秋肥散布や耕起などはこうした菌類や小さな生き物のお手伝いといったもので、これが土づくりの基本になります。