特別栽培について

農産物には「特別栽培」という制度があり、お米の場合は特別栽培米と表示します。通常の栽培よりどれだけ農薬と化学肥料を減らして栽培したのかを農産物の購入時に知ることができます。

特別栽培の基礎知識

特別栽培という制度が「無農薬」や「減農薬」の基準がわかりにくいということでそれにかわる表示方法なのですが、「特別栽培」もそれとおなじくらい紛らわしいのでなるべく簡単に説明します。

栽培期間

田植えから稲刈りまでではなく、前年の収穫後から本年の収穫までの1年間のことです。稲を植えていない田んぼだからといって除草剤や化学肥料を基準以上に散布することはできません。

田んぼに植えていない苗についても同じで、農薬と化学肥料を基準以上に使用することはできません。

使用基準

地域や栽培方法、品種によって通常使用する農薬や化学肥料の量は違うので、各県によって使用基準が若干異なる場合があります。

稲の場合、コシヒカリとその他の品種ではそもそも使用する肥料の量が違います。また、直播(苗作りをせず、田んぼに直接種をまく田植え)だと通常でもたくさんの農薬を使う必要があります。

基準を決めてその半分以下での栽培を「特別栽培」と決めたのですが、その基準が品種、地域、栽培方法で異なるので正確には比較できません。

福井県の特別栽培米「コシヒカリ」だと化学肥料は10aあたり3.5kgまで使えますが、別の品種だと5kgまで使えます。同じ品種、産地、栽培方法じゃないと比較できません。

農薬と農薬成分

農薬と化学肥料の使用基準は農薬の使用回数ではなく、農薬成分の使用回数を数えます。

例えば風邪薬には「喉に効く成分」「熱冷まし」など1つの商品でも複数の化学成分が含まれています。農薬も同じで、1回の除草剤でも複数の有効成分が含まれているので、その成分をカウントして比較します。

 

特別栽培の認定

特別栽培は栽培期間中(前年の収穫後から本年の収穫までの1年間)の農薬と化学肥料の使用量を明確にし、通常栽培の使用量からどれだけ減らしたかを購入者に知らせる制度のため、生産者は下記の取り組みをする必要があります。

1.届出

「特別栽培」は全国で行っていますが、各「県」が認定する制度です。そのため生産者は栽培前に書類を役所に提出して届け出をする必要があります。

2.看板の設置

次に、特別栽培米を生産するほ場(田んぼ)に栽培区分や栽培品種を書いた看板を設置します。

3.栽培記録

栽培期間中の全作業の記録をつけます。

4.資材の購入記録

どこから何をどれだけ購入したかの伝票を保管します。

5.検査

上記の事項ができているか確認の実地検査、書類検査があります。

6.お米の表示

お米を出荷するときは、「特別栽培のマーク」と「特別栽培米のガイドライン表示」の2つの表示をする必要があります。

福井県の特別栽培農産物のマークは下記の恐竜のシールです。これも各県ごとに違います。

生産者の取り組み

特別栽培は「農薬と化学肥料を減らす」栽培ですが、減らした分は何かの方法で補う必要があります。実はこちらの方が重要で、取り組み方は農家によってさまざまです。高山農園では次のような方法で栽培をしています。

肥料

有機JAS適合の有機肥料を100%使用しています。有機JAS適合資材とは、原材料から製造工程に至るまで法律で使用が禁止されている物質が使用されていない資材です。

有機肥料でも造粒剤や安定剤、保存料などの添加物が含まれる場合がありますが、こういったものも使っていない、より安全性の高い有機肥料です。

農薬

苗にいもち病の予防薬と田植え時の除草剤の2つしか使いません。

高山農園の田んぼのある地域は「イモチ病」が蔓延しやすい地域で、この対策としての予防薬はお米の品質と収量維持のためには欠かせません。他地区では必要ないのですが、昔からの地域特性なのでこればかりはどうしようもありません。

お米品質を下げる大敵のカメムシ対策は殺虫剤散布をせず、色彩選別機にて被害米を取り除いています。その他、塩水選、温湯消毒、プール育苗、植え付け幅の調整で病害虫の被害を防いでいます。

こういった取り組みを行うことで、農薬や化学肥料を減らしても通常栽培のお米と同じかそれ以上の品質のお米を作ることができます。高山農園のお米は全て特別栽培米以上のお米です。

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