高山農園の田んぼのある地域は山に囲まれているので、イノシシによる被害が多く、毎年対策をする必要があります。
イノシシの生態について
田んぼのある地域はまわりをぐるりと山に囲まれているので、毎年のようにイノシシがやってきます。観察しているとだいたい次のようなことがわかってきました。
- イノシシは夜行性ですが、秋になると餌を探すため日中でも見かけるようになります。
- 自分の姿が人間に見られないように川や側溝、草むらの中、建物の壁に沿って行動します。
- 鉄筋でできているワイヤーメッシュを曲げるくらいの力があります。中には鉄筋の溶接をはがしてしまう個体もいます。
- 群れや親子で行動します。
- 2mぐらいの堤防の斜面も登れます。
- 習慣性があるので、安全な場所だとわかると毎日同じルートで来ます。
イノシシの被害
子供のイノシシでも群れでやってくるので、対策をしないと収穫ができないほどにグチャグチャになります。
田んぼの中だけでなく、畔も壊してしまうので、対策をする場合は畔の外側を囲む必要があります。
イノシシの対策方法
防獣ネット
ネットだけだとイノシシ対策には気休め程度です。イノシシの力だと簡単に破ったり、下をくぐったり、強引に倒して田んぼに入ってきます。
防獣ネットは電気柵と組み合わせて使用します。ネットの前に電気柵を張ると、うまいこと足止めとなって入ってこれなくなります。
刈払機で草を刈る場合はネットを上に上げないといけないので、草を先に刈ってからネットを張るようにします。
鉄板(トタンの波板)
田んぼの周りを完全に鉄板で囲ってしまう方法です。最初の手間はかかりますが、壁を壊してまでは入って来ないので小さい田んぼや、ずっと外す予定のない田んぼの場合だと有効です。
ワイヤーメッシュ
鉄筋を格子状に組んで溶接したものです。人間の力ではなかなか曲がらず頑丈です。ですが、ちょっと隙間があるとイノシシは簡単に曲げて入ってきます。
また、子供のイノシシだと網目をすり抜けてしまうので、なるべく網目の小さいものを使用する必要があります。
ワイヤーメッシュも前面に電気柵を設置するとかなり効果的です。まず入ってきません。
電気柵
高圧のパルス電流を発生させる装置と電線を設置します。触ると静電気を何倍にもしたような痛みを感じるので、動物にはかなり有効です。うまいことイノシシの鼻先に電線が当たるように高さを調整して張ります。
欠点は、電源装置が高いのと電気柵だけではすり抜けられてしまうことがあります。また、雑草が伸びると電線に接地して電流がうまく流れなくなるのでこまめに除草をする必要があります。
電気柵だけではなく、防獣ネット、ワイヤーメッシュを組み合わせて使うとより効果的です。