昨日発芽させたハナエチゼンの種をまきます。蒔くといっても田んぼにではなく育苗箱に蒔き、苗をある程度育ててから田んぼに植えます。この時期はまだ寒いので、暖かい場所で苗を大きくしておく必要があります。
ベルトコンベアのような機械に育苗箱を載せ、底面から順に床土、水、種子、覆土の順に箱に詰めていきます。
特に水をかける順番が大事で、覆土をしてから水をかけるのではなく、水をかけてから覆土をします。上から水をかけると覆土がドロドロになって種が窒息してしまう場合があるので、覆土には直接水をかけず、自然と下から水分が湿ってくるような状態にしておきます。発芽には、温度と水と酸素が必要です。
育苗箱の底面に敷き詰める粒状態の床土です。この上に種を蒔きます。
次に水をかけます。ドボドボにするよりは湿らせるといった感じです。水加減は発芽のための重要なポイントです。
種を蒔きます。ハナエチゼンは発芽率が悪いので、コシヒカリなどよりも多く種を蒔いています。これで1箱あたり約180g、コシヒカリの倍ぐらいです。芽は7割ぐらい出てくれば良い方です。
最後に種の上に土を軽くかける覆土をして終わりです。高山農園ではこの覆土にくんたん入りの土を使って、より通気性を良くしています。この育苗箱は数日重ねたままになるので、種への酸素の供給が僅かになります。完全に窒息してしまうと種は死んでしまい腐ってきます。そこから病気が・・・となるので、土の水分調整と通気性には慎重になります。過去には積んであった箱の下の方が全滅なんてこともありました。失敗をくり返しながら知恵と工夫を磨いていきます。
種を蒔いた育苗箱は発芽器に入れて25度~30度で2~3日保温し、土から芽が出てくるのを待ちます。種から芽が出るのを発芽というのに対して、土から芽が出るのを出芽と言います。これもあまり温度を上げ過ぎると伸び癖がついてしまうので、なるべく低温であわてずにやります。コシヒカリだと1日半~2日ほどでしょうか。