餅つき

2019年もあと数日で終わり。もうすぐ新年ということで、この時期はお正月用の餅つきで毎日大忙しです。餅を搗いて丸めるだけならすぐにできるのですが、お米の準備から後始末までを毎日繰り返すので、量を作ろうと思うと大変です。

餅に使うもち米は炊かずに蒸します。もち米は水分を吸うとどんどん柔らかくなるので、蒸すことで柔らかくなりすぎるのを防ぎます。

蒸したもち米は杵と臼を使って搗き上げます。ご飯粒を潰しながらモチにしていくことによって、モチ本来の力強りコシと粘りが生まれます。粉砕したもち米を捏ねただけだと、柔らかいトロトロのお餅になってしまいます。

最後に丸く整形して冷めたら完成。福井県は切り餅ではなく丸餅です。まだ温かいうちは艶々輝いていますが、冷めてくるとしわしわに縮んでしまいます。

なぜここまでモチの”コシ”にこだわるかというと、理由の1つに福井県の雑煮事情があります。福井県の雑煮は丸餅を焼かずにそのまま煮るだけです。昆布でだしをとって味噌で味付け。具は一切なしです。最後に鰹節をかけていただきます。自分たちはずっとこの雑煮を食べてきたのでこれが普通だと思っていたのですが、全国的にもかなり珍しい雑煮ということを近年知りました。

餅を煮込むので、煮ても簡単には溶けない力強さがモチに求められます。なので、正月のモチだけは自分たちで餅つきをしたり、昔ながらの方法で餅を作っているところに頼むというのが多いみたいです。

 

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