高山農園のお米づくり
稲の栽培は稲刈り後から始まります
栽培は「田植えから収穫まで」と普通は考えるのですが、より安全、よりおいしいお米を作るには田植えまでにもたくさんのことをする必要があります。その準備は前年の稲刈り後から始まります。
田植えから稲刈りまで、田んぼでの栽培は4ヶ月前後ですが、それ以外の8ヶ月間の作業などをご紹介します。
田んぼを豊かにする"活きた土"づくり
稲刈り後~冬
稲刈り後のまだ気温が暖かいうちに肥料を散布して田んぼを耕起します。秋散布の肥料は稲を育てるためのものではなく、土の中の微生物のための餌になります。
餌があれば微生物はどんどん増えて活動し、稲ワラの分解、土のトロトロ層の構築などがすすみます。田んぼとは稲にとって胃や腸のようなもの、体内の微生物を活性化させて食べ残しなどを消化させます。ワラなどが未分解で残ってしまうとガスが湧いたり雑草が生えやすくなるので、秋のうちに田んぼの中をきれいな状態にしておきます。
田んぼが健康じゃないと稲も健全に育ちません。田んぼに棲む微生物や小さな生き物の力を借りて、田んぼの健康管理をすることが大切です。
田植え日でお米の味と収量が変わります
5月~6月
田植えの期日というのは、地域と品種でだいたい決まっています。コシヒカリは私たちの地域では通常5月中旬~下旬に植えるのですが、高山農園では6月中旬に植えます。普通よりも約1か月遅く植えるのには理由があります。
稲は穂が出てからの期間が暑過ぎると弱ってお米がうまく成熟しません。そのため、穂が出る時期がお盆過ぎの涼しい時期になるように田植えの時期を設定します。そうすると6月に入ってからの田植えになります。
農薬使用について:高山農園の減農薬栽培では田植え時にいもち病の予防薬と除草剤の2つを使用します。これが栽培の中で最初で最後の農薬使用になります。いもち病は地域的に多発地帯で、発病してからでは遅いのでどうしても欠かせません。除草剤は通常栽培だと2,3回やるのですが、高山農園では1回だけです。