田んぼの生態系
草は自然の力で抑える
農薬や化学肥料をを使わないような栽培を続けていると、土と水しかなかった田んぼがどんどんにぎやかになってきます。無農薬の田んぼでしか見られない生き物や現象もあります。
まずは農薬で抑え込んできた雑草や病気、害虫が増えてきますが、それと同時に害を取り除く生態系も増えるようになります。
たとえば、除草剤を使わなければ雑草が生えてくるのですが、雑草が生えにくいような活動をする微生物や生き物も増えるようになります。機械的に雑草を取り除くこともできますが、こういった有益な生き物を増やす取り組みをすることでも農薬に頼らない栽培が可能になってきます。
田んぼの生き物
田んぼの中や、その周りで活動している生き物を紹介します。
生き物は無農薬の田んぼで見かける場合が圧倒的に多く、それだけ餌となる生物が豊富なんだと実感します。自然にとっても私たちにとってもやさしい農薬に頼らない田んぼを増やしていければと考えています。
カエル どこにでもいるカエルですが、無農薬栽培の田んぼはその数が圧倒的に多いです。畦道を一歩歩くごとにカエルが田んぼに飛び込んでいきます。
ドジョウ 常に水のある水路や山沿いの田んぼに多いです。
ゲンゴロウの幼虫? かなり大きいです。オタマジャクシとかを食べます。
イモリ 田んぼの畔周辺の水際や水口周辺にいます。お腹に赤黒い斑模様があるのが特徴です。
カナヘビ トカゲに似ていますが、かなりすばしっこいです。水には入らず陸上生活をしています。
糸ミミズ 田んぼに米ぬかなどをまくと糸ミミズで土の表面が真っ赤になるくらいたくさんいます。
ミズミミズ 赤いのだけでなく、白いミミズもいます。
タニシ 田んぼによって、ゴロゴロいる田んぼと全くいない田んぼがあります。
カメ 大川の近くの田んぼや山間の田んぼでよく見かけます。よくイノシシ柵用のワイヤーメッシュに挟まっています。
スッポン 泳ぐのが上手で結構すばしっこいです。何でも食べるので、噛みつかれると危険です。
トンボ いろんな種類のトンボを見かけます。最近は小さめの糸トンボやカゲロウをよく見かけます。早朝に行くと羽化するのを見ることができます。
ザリガニ 田んぼの畔に大穴を開ける害虫です。近年見かけるのはほとんど赤いアメリカザリガニです。
? 名前はわからないのですが、田植えの時期になると水中にたくさん見かけます。
シラサギ 田んぼにいるカエルを食べに毎日のようにやってきます。群れで来て大きな足で稲を踏んで倒してしまうので困ります。
コウノトリ 羽先が黒いサギの仲間のコウノトリです。数年前に約100日ほど滞在しました。今までで見たことのないくらいとっても大きい鳥です。
キジ 独特な声でなく野鳥です。山が近いので、群れで田んぼにも餌を探しにやってきます。飛ばずに走って逃げます。
イノシシ 田んぼの一番の害獣がイノシシです。群れでやってきて稲をめちゃくちゃに倒していくので毎年の対策が大変です。
カメムシ 田んぼにいるカメムシは細いタイプの種が多いです。カメムシにお米の汁を吸われると黒くなってしまうので、とても厄介です。
狸(アライグマ?) タヌキも山が近いので、餌を探しに田んぼまでやってきます。早朝の田んぼでたまに見かけます。
野ウサギ モミ殻の山で穴を掘っているのを時々見かけます。