農業で一番忙しいのは収穫期です。稲は一年に1回しか収穫ができまんが、その分収穫量が多いので後始末も大変です。
日中だけでは間に合わないので、夜間も作業をします。乾燥が終わった籾をモミすり機で玄米と殻に分け、選別機に通してきれいな玄米にしていきます。最期に袋に詰めて終わりです。
1日に一人で6トンぐらい袋詰めをするので、夜にはくたくたになります。さすがに毎日ではありませんが、稲刈りの後始末ははこんな感じで、これが10月中旬ぐらいまで続きます。稲刈りの出来ない雨の日はちょっと気分が楽になります。
今年のミルキークイーンの玄米です。少し刈る時期が早かったのか青米が多いです。それに粒もやや小さめです。
9月に入ると雨の日が多くなり、晴れの日を狙って稲刈りをしないと収穫期を逃してしまうので、早刈だと青米が少し多かったり、遅刈りだと逆に割れ米が混じったりすることもあります。なかなか適期刈取りというのも天気の塩梅なので難しいです。
これが選別機ではじかれたクズ米です。
今年の福井県のクズ米の特徴は、
乳白(高温障害、水不足、肥料不足、天候不順):多
黒点米(カメムシの被害米):少
着色米・褐色米(褐変、病変):多
青米(未熟米):多
死白米(病気、虫害):少
こんな感じです。
毎年カメムシによる被害が多いのですが、今年は目に見えて少ない感じがします。今年の冬にあれだけの大雪が降ったのでカメムシがあまり越冬できなかったのかもしれません。また、減反政策が終わり、麦よりもお米を作る農家が増えたので、カメムシの住み処になる草だらけの田んぼが激減したこともその理由かもしれません。
乳白は夏の高温の影響でしょうか。お米に白濁した部分が目立ちます。また、台風が何度も来たので、そのせいで着色米が多くなったような感じもします。
まだミルキークイーンだけですが、今年のお米は品質が良くありません。見た目が悪いと味も悪いことが多いので、かなり心配です。