しばらく天気が良い日が続くみたいなので毎日外では稲刈りをして、施設内では収穫した籾の後始末(乾燥・籾すり)をします。
乾燥機で籾(もみ:殻つきの玄米)の水分を15%以下にまで落とし、籾すり機に入れて殻を取ります。
次に、殻を取った玄米から小石や異物を取り除きます。地面が乾いていない田んぼや、倒れた稲を収穫した場合、一緒に小石も入り込んでしまいます。石抜き機を通せば、まずご飯を食べていて石を噛むということはなくなります。
その次は、玄米を網に通して小粒のものを取り除きます。いわゆる網下米と言われるもので、未熟米や割れたお米がここで取り除かれます。
福井米は、この網目の大きさが1.9mmと決まっているので、福井米の玄米は1.9mm以上のお米と言うことになります。
さらに、色彩選別機にて着色米を取り除きます。黒くなったカメムシの被害米、乳白米、青米などを取り除き、お米の品質を上げます。
色彩選別は1回ではきれいにならないので、通常は2~3回かけて”綺麗な玄米”だけになるように調製します。
これは色彩選別を1回だけかけた今年のハナエチゼンの玄米です。今年のお米は乳白と未熟米がとにかく多いです。良作だった昨年の倍ぐらいはありそうです。
日照不足で、本来デンプンが詰まるはずだった部分にデンプンの合成不足で、代わりに空気が詰まってしまったために白っぽくなっています。これが乳白米です。乳白が多いご飯を炊くと、崩れてしまい食感が悪くなってしまいます。未熟米も日照が足りず、お米になれなかった緑の小粒のものです。
お米の品質がかなり悪いので、食味も良くはなさそうです。今年の9月上旬収穫の早場米は期待できそうにありません。